FC学習塾(フランチャイズ)を開校する3つのメリット|個人経営塾との違いも解説

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FC学習塾(フランチャイズ)を開校する3つのメリット|個人経営塾との違いも解説

FC(フランチャイズ)は、本部と加盟店契約を結ぶことにより、個人経営塾よりも簡易的な手続きで自分の塾を開校することができます。本部から手厚いサポートを受けられるため、未経験者の方向けの開校方法といえるでしょう。

しかし、FC学習塾の運営はメリットばかりではありません。開校してから運転資金に悩む可能性も考えられるため、契約前にリスクの面も考慮しておくべきです。

今回は、FC学習塾を立ち上げる3つのメリットのほか、注意点とリスクについても詳しくお伝えしていきます。

FC学習塾とは?未経験でも始めやすい仕組みが特徴

FC(フランチャイズ)型の学習塾は初心者でも始めやすい仕組みが特徴で、これまで塾を経営したことがない方にとっても参入障壁が低いといえます。

FCとは、フランチャイザーと呼ばれる本部から、店舗経営に必要な資源を借りて店の運営を行う方法です。フランチャイザーと契約を結ぶことで、その店の看板やブランド、サービスなどを利用する権利を受け取れます。

フランチャイザーと契約し実際に店舗を運営する側をフランチャイジーと呼びます。フランチャイジーはフランチャイザーのさまざまな経営資源を利用できる権利を得る代わりに、ロイヤリティと呼ばれる加盟金を支払うことが一般的です。

現在は、コンビニやドラッグストア、スーパーなどの業態でFCが広く活用されています。一方、学習塾にFCを活用する動きも台頭しつつあります。学習塾業界では人件費の安い学生アルバイト講師が増え、より教育の質を平準化させる必要性が出てきたことがFC塾台頭の要因といえるでしょう。

FC塾の加盟店になるとフランチャイザーから幅広いサポートが受けられるため、初めて塾を運営する方にとっても安心です。

ただ、塾を開校するには、FCを使わずとも個人経営塾をオープンするという方法もあります。どちらもメリット・デメリットがあるため、塾の運営をしたいと考える方は、まず両者の一長一短を理解しておくべきでしょう。

次の章でフランチャイズと個人経営塾の違いをお伝えしていきます。

フランチャイズと個人経営塾の違い|開校方法に大きな違いあり

FC塾と個人経営塾では、学習塾を設立する手順や手間に大きな違いがあります。

FC塾とは異なり、個人経営塾はすべてのものを自分で用意しなければなりません。物件はもちろん、教育マニュアルや教材、さらに広告運用や集客も経営者の手腕にかかっています。

FC塾と個人経営塾の開校手続きを見比べてみると、その違いがよく分かるはずです。

【個人経営塾の立ち上げ方】
1.塾コンセプトの決定
2.マーケットリサーチ、立地調査
3.店舗設計、デザイニング
4.創業計画書の作成
5.金融機関への融資申請
6.不動産契約
7.講師の募集
8.開校の届け出

【FC塾の立ち上げ方】
1.フランチャイザーの選別、見積もり依頼
2.フランチャイザーの説明会へ参加
3.フランチャイザーの面接へ参加
4.フランチャイザーの現場実習へ参加
5.加盟店契約を結ぶ

このように、FC塾のほうが開校に要する手続きが簡略化されています。加盟店契約を結ぶことで、開校前に備品やマニュアル、店舗運営研修などのサポートが受けられるため、経験のない方にも有利な仕組みが整っています。

では、塾運営の未経験者にとってFCがどれほど有利なのか、個人経営塾と比較しながらFC塾のメリットをお伝えしていきましょう。

FC学習塾を運営する3つのメリット

FC学習塾を運営するメリットは次の3つです。

  • メリット(1)フランチャイザーのノウハウを活用できる
  • メリット(2)フランチャイザーのブランド力を活かせる
  • メリット(3)開業資金を少なく抑えることができる

メリット(1)フランチャイザーのノウハウを活用できる

FCの加盟店契約を結ぶと、フランチャイザーから経営指導や教育マニュアルの提供を受けることができます。

今まで塾の経営経験がない方にとっては、ビジネスとして成功する仕組みを一から作り出すのは至難の業です。しかし、フランチャイザーのノウハウを活かせば、経験がなくてもビジネスを軌道に乗せやすくなります。

メリット(2)フランチャイザーのブランド力を活かせる

FC加盟店を募集するフランチャイザーのなかには、有名な学習塾として高いブランド力を誇るケースも珍しくありません。そのブランド力を有効に活かすことで、塾の経営にとってさまざまなメリットが生まれます。

たとえば、ブランド力が高い学習塾ほど多くの講師志望者が集まり、優秀な人材を確保しやすい点が挙げられるでしょう。ほかにも、フランチャイザーの高い信用力がもとになり、金融機関から融資を受けやすい点もメリットの一つです。

メリット(3)開業資金を少なく抑えることができる

FCの加盟店契約を結ぶことで、フランチャイザーから物件や備品、教材を受け取ることができます。また、複合機やロッカー、デスクなど大掛かりな備品は、フランチャイザーのブランド力を活かしてリース契約を結ぶというのも方法の一つです。

いずれも開業資金を低く抑えることに繋がり、コストで経営が圧迫されるリスクが減ります。

さて、ここまでFC学習塾の3つのメリットをお伝えしてきました。

フランチャイザーからさまざまなサポートを受けられてお得そうに見えるFCですが、FC塾には2つの注意点と落とし穴があることを見落としがちです。FC塾運営の失敗のリスクを極力抑えるためにも、次の章でしっかりと学んでいきましょう。

FC学習塾を開設する前の注意点・リスク

FC学習塾を立ち上げる前に、必ず次の2点に注意しておいてください。FCへの加盟を考えるタイミングで、余裕を持って理解しておくことがポイントです。

  • すべてを本部任せにしないこと
  • 運転資金は契約前に計算しておくこと

1.すべてを本部任せにしないこと

FC学習塾はフランチャイザーから備品や教育マニュアルの提供を受けるため、確かに未経験者にとっては大変有利なシステムです。しかし、すべてを本部任せにしてしまうと、自分が経営者であるという視点を見失いがちとなります。

FCは単なる系列店ではありません。運営者の経営手腕に従って業績は大きく変動するものです。そのため、「FC加盟店でも店舗の業績を左右するのは自分自身」という自覚を持ち、責任を持って塾を運営していくことが大切です。

2.運転資金は契約前に計算しておくこと

FC加盟店だからといって、フランチャイザーが各店舗の運営資金まで面倒を見てくれるわけではありません。学習塾の運転資金とは、物件の家賃や広告宣伝費、講師の給与など日々の塾運営に必要なお金のことです。また、FCの場合はフランチャイザーへのロイヤリティも考慮しておきましょう。

運転資金は、フランチャイザーに相談しつつ契約前にある程度の金額を算出できます。契約を結んでから「運転資金がかかりすぎて困る」ということがないよう、事前にしっかりとシミュレーションを行っておくことが大切です。

【まとめ】メリットとリスクを理解して学習塾のFC化を決定する

FC学習塾のメリットとして、「ノウハウ提供」「ブランド力活用」「開業資金の抑制」の3点を取りあげてお伝えしてきました。つまり、少ない資金で始められて、塾経営に有利な考え方を知ることができるということです。

しかし、あまりにフランチャイザーのサポートに依存してしまっては、肝心の塾経営がおろそかになってしまいます。また、開業資金とは別に、塾の運転資金についても十分に検討しておくべきでしょう。

このようなメリットとリスクの両面をしっかりと理解したうえで、冷静に経営塾のFC化をご判断ください。

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